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2003・11・15 記載
Ritsuko Yanagihara
風 の 色
猪苗代町の住人になって23年めに入りました。そう、二十歳過ぎたことだし、そろそろ根っこ張ってなじんで生きていかないと・・・と思うこの頃です。
私はちょうど今頃の季節がいやでした。ホントに嫌でした。
雪が降ってしまえば落ち着くんです。が、一面が銀世界になるまでのみぞれの時期がとても心細く、さびしい気持ちになるのです(っといっても明るく生きてきたつもりなのですが)。それから風が吹いてもそうです。「猪苗代は洗濯物がよく乾くとこだなぁ」と思いつつ、肌を刺す様な風がとても嫌でした。
でも、今は違うのです。どうやら猪苗代が【いいとこ】に思えてきました。
それは、猪苗代でいろいろな方に出会ったお蔭です。自然豊かな環境に住んでいながら、今までの22年間がいかにもったいなかったことか。目の前のあわただしさに追われ何も感じないまま・・・いえ、確かに感じてはいたのですがそれを味わうことなく来てしまいました。
目の前の紅葉の美しさも目に入らず、あーもったいない!夕日がどうして赤いの?なんて考えたこともなかったし、「赤」の、色も景色もさまざま見せてくれる事、初めて知りました。その茜色をバックに白鳥が群れをなして飛んでいく様は絵に描いたようです。
山と湖がワンセットというのもすばらしい。車で湖岸を走ると清々しい、湖面がキラキラ光って、なんてまぁきれいなんでしょっ!(おっと、脇見運転は危ない)猪苗代ってホントにすばらしい!
このたわい無いことが今の私には深く心にしみいるのです。いろいろな方との出会いをきっかけに、自然と触れ合うことができ、すべてに感謝したい気持ちでいっぱいです。
まだ私は人生を語れる年ではありませんが、今までの道のりを考えた時やっぱり、生きていくのに無駄なものは何一つなく、一つ一つの積み重ねがプロセスになってめぐり合わせに繋がっていくのかなと思います。
人生は自分で選んでいるようで、実はそうじゃなかったみたいです。巡り合わせ、出会いなんですね。今まで見えなかった物、感じ得なかったことがこんなにあったんだ・・と感激しています。猪苗代にはとっておきの、素敵な秘密の場所があるのでしょうか。私は、猪苗代発見隊ビギナーですので「猪苗代の素晴らしいところはそんなもんじゃ〜ないよ!」 という方いらっしゃいましたら、教えて下さいね。
写真と文 柳原律子
( ナチュラル律子バージョン)
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