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2002・3・26 記載
Yukie Hoshi
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蕎麦のケーキ
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国道115号線から国道49号線につながる直線道路。
猪苗代湖の湖面が前方に見える場所。
その前面に拡がる、真っ白な絨毯。
季節外れの雪?
いいえ、その時は夏の終わりです。
停止信号で止まった車のフロントガラス一面に飛び込んできたのは、
蕎麦の花でした。
あの、純白で可憐な花の絨毯は、私の記憶に焼き付いています。
会津の蕎麦は、文句なしに美味いと思います。
しかし、おいしい蕎麦屋が少ないのも事実です。
どうしてなのかずっと不思議でした。
ある時、謎が解けました。
美味い蕎麦は、自宅で食べるのです。
だから、なかなかおいしい蕎麦屋に巡り合えないのです。
家庭で蕎麦を打つということは、蕎麦粉も手軽に手に入ります。
お店のお客さんが、蕎麦粉をお土産にくださいました。
蕎麦ガキで食べてみましたが、蕎麦のこうばしさがたまらなく美味です。
そうだ、お菓子にしてみよう。
単純な発想ですが、即実行です。
いつものマフィンに使う小麦粉と蕎麦粉をミックス。
そこへ、裏磐梯で採れた花豆の甘煮を混ぜてオーブンへ入れます。
部屋中に、バターと蕎麦粉のこうばしい香りが漂ってきます。
いいぞ、いいぞ。
こんがりきつね色に焼き上がったマフィン。
いつもより生地が、さっくりしているみたいです。
ごろっと入った花豆が、とてもゴージャス。
さっそく試食です。
このケーキには、深入り豆で入れた濃いめの珈琲に暖めたミルクを
入れたカフェオーレがベストマッチのはず。
う〜〜ん。うまい。
我ながら天才かも!!
蕎麦粉のこうばしさと、豆の甘みが絶妙です。
カフェオーレの選択も大正解。
「蕎麦粉入り豆マフィン」
このお菓子は、我が店の定番になりました。
会津には、おいしい素材がいっぱいです。
地元産の素材をふんだんに使って、新たなお菓子のレパートリーは
増えてゆきます。
写真・文 ほし ゆきえ
(裏磐梯の流れボシ、はれて三春の空に彗星デヴュー)
”碧い月”のホームページへ
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