Iide night&day Vol 1 Photo Photo Photo Photo
2004・6・ 21記載
Akira Monoe

2004.6.14  門内小屋にて


梅雨入りして一週間、大陸の乾いた高気圧に日本列島が

すっぽり覆われたのか、やたら澄み切った風景が、今、私

の前に広がる。
西に日本海、東に北股、梅花皮(かいらぎ)、烏帽子、そしてはるか遠くに飯豊本山が見える。
いくら眺めても美しい風景だ。
とてつもなく大きい雪渓、今にも姿を消そうとしている小さな雪渓が斜面に張り付く。ハクサンイチゲ・ミヤマキンポウゲが誇らしげに今を盛りと咲き、小さなつぼみをつけたハクサンコザクラが雪解け間もない斜面に、けなげに佇む。

朝、6時30分を少し回った時間に登山を開始、途中何回もザックからカメラを出し、撮影しながらの、のんびり登山だ。
私の場合、6×7判をザックに詰め込んでの撮影登山で、お気に入りの所はどうしてもコースタイムの2倍やそれ以上掛かってしまう。それゆえ単独行が主流の登山だ。

一人の山旅もなかなか楽しいものがある。
自分で計画を立て、買い物をし、天気をチェック、必要な物をザックに詰め込み、そして登山。
コースタイムなんて気にしなくても大丈夫、歩くだけ歩き、疲れたら休む。カメラを出してじっくり構えるのもいい。同じ小屋に連泊するのも、又いい。自由気ままに、それがたまらなく好きだ。
美しい風景に一人感動したり、その風景の中に身体を置く。一人過ごす時間は、あまりにも贅沢。最高の孤独、一度味わったら病みつきになる。
頼る人がいないからすべて自分でやる。どこへ行こうが、何をしようが構わない。正に自己責任だ。私の単独行をすべての人に薦めるつもりはない。やはり自分の責任で山を楽しむ人が増えて欲しいものだ。
今、やたら豊かな時代、あえて不自由な時間があってもいいと思う。
ほんの少し勇気を出して、すべて自分でやる、そんな冒険に出てみるのもいい。


今夜は、山小屋に一人、貸切のようだ。
ちょっぴりの不安と戦いながら、外は暗くなってきた。弱い自分とそれを認めたくない自分。稜線の小屋は、満天の星空につつまれて、深い眠りにつく・・・

写真と文  物江 章
( ・・・今日もごめんねと飯豊山詣で ・・・)


ザックと登山靴
石転び沢の大雪渓
北股岳
ハクサンイチゲの群落
夜空
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