Eco Guide Vol 9 Photo Photo Photo
2003・10・ 1 記載
Shinichi Okuda


初秋の雄国沼にて


久しぶりに雄国沼を訪れた、約1ケ月ぶりだ。
あの初夏の賑わいはどこへ行ってしまったか?と疑いたくなるような静けさに包まれていた。
湿原には秋の花が咲き誇り、季節は確かに秋になっている。
この湿原はおおよそ90万年の時間の流れの中で出来上がったもの。
磐梯山周辺での活発な火山活動の名残が景勝地となって楽しませてくれている。

遥かな昔、若いこの山が活発に活動していたときの模様を伺い知ることは出来ない。
麓から見れば紅蓮の火柱があがり、大小さまざまな火山弾が飛びかい、人々は恐れおののき、まさに神々の怒りと思ったに違いない、だから人々は荒ぶるその魂を静めるため祈りを捧げ、また結界を張り聖地とし、限られた人のみがその地に足を踏み入れ安泰を祈願し、里においては五穀豊穣を願う、原日本人は精霊信仰とも思える風習・習俗が普段の生活に根ざしていったのではないか。

神々が宿る山に老若男女が、いとも簡単に訪れることができる現在(いま)、私達はその享受に対し素直に感謝しなければなるまい。

静けさは時として世俗の垢にまみれた魂を洗い流してくれる、だから人々は挙って野山に入りたがるのであろうか?

自然にやさしいとは何か、一人々が考えなくてはならない成熟した社会環境が今求められている。
ピークハンティング、トレッキング等のアウトドアブームが終わって荒れはてた野山は見たくない。

写真と文  奥田 信一
( やっぱり怪しい探検隊員こと町のクマさん。)



霧に煙る木道を歩く人たち
エゾオヤマリンドウ
初秋の雄国沼を望む
ナガボノシロワレモコウ
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