Eco Guide Vol 5 Photo Photo Photo Photo
2002・5・6 記載
Shinichi Okuda
磐 梯 登 山


 雪も解けたし天気もいい。じゃ、登るかと起きたときに思いたってすぐに準備。飲み物、弁当を作り(自分で作るとは悲しいネ)でもって即出発。
最初の30分から1時間の行程は体がなじんでいく時間帯。汗が額からス−と目の中に入り込む。
時々小休止をかねて振り向くと湖水がくっきり見える。また、林の中ではウグイスが・・・と思ったら「ギャ−ギャ−」とカケスかよ-、青空を見れば「ピ−ヒョロ」と
トンビがくるりと・・・カラスかよ。まるで一人「さまぁ-ず」だね。

 約1時間30分で1合目の別名「お馬返し」に到着。なぜ「お馬返し」と言われるのか。昔、といっても明治のころ、さる高貴な方が馬に乗って磐梯登山をしなすったそうな。お付きの方々は今で言うリフトの終点で馬が動かなくなった。しかし、その高貴な方の馬は登りつづけ、1合目まで行ったんだとさ。それから1合目は「お」をつけて「お馬返し」、その手前を「お」を付けずに「馬返し」と呼ぶようになったんだとさ。

 登るにつれ「ウグイス」が目の前の立ち木の枝で鳴いているが、その姿を見つけられない。だが、沼の平でついに発見。しかし「しまった!」思わず舌打ち、一眼レフを持ってこなかった。デジカメしかない。双眼鏡越しでははっきり見えるのにデジカメでは・・・。「双眼鏡にデジカメついていたらな-」こんな思いを最近I 氏と話していたっけ。
沼の平は例年より雪は少ない、でも静かだ。雪解け水は音を立てて流れている。鳥の鳴き声、そよぐ風、至福の時だ。3月の終わりに来た時は一面銀世界だった。中ひと月でこの違い、季節は断り無しに移っていく。
それにしても今日は暑い、早く弘法清水に行かねば。冷たい水で喉を潤したい。ここでも清水は音を立てて流れている。水に手を触れる、ジ−ンと冷たい感触。口に含む、歯にその冷たさが伝わる・・・歯周病に気をつけよう。

 さて、頂上だ。飯豊、吾妻、安達太良、布引山などが広がる、360度のパノラマだ。郡山駅前のノッポビル(ビックアイ)も見える。大パノラマをおかずに昼食、そして食後の一服、少し横になって目をつぶる。「ブォ、ブォ」と聞こえるはイワツバメの風きりの音。そうだ、この音を聞くのも久しぶりだ。言葉は要らない、この時を求めて汗をかいてきたのだ。
 下山、雪解け水にぬれた岩の上でよろめく。危ない、危ない、急な斜面は膝に負担がかかる、ゆっくり下りよう。草が茂ったゲレンデにはスキ−ヤ−もボ−ダ−もいない、この前は脇をサァ−と滑っていたのにね。
突然「走って-!」の声、パラグライダ−が助走して風に乗ろうとしている、フワリと滑空した。夏のゲレンデは鳥人間の世界だ。
家に返ればもう夕方。疲れた、でも至福の時を今日は堪能できた。またいくぞ-。今度は頂上でコ−ヒ−ブレーク!

写真・文 奥田 信一
(やっぱり怪しい探検隊員こと町のクマさん)  
 

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